
温泉小話第ニ話 温泉は生もの
温泉水は地中深くから湧き出ています。温泉水の存在する地中深くは、高圧、高温の環境にあり、地上での1気圧、沸点100℃とは違い、化学成分の溶存度も高いのです。地上に出ると、含有成分の硫化水素ガス、炭酸ガス、ラドンなどは空気中に逃げることになり、硫黄、鉄、また、泉質によってはカルシウム、マンガンイオンなどは沈殿することになります。
例えば、鉄泉は湧き出したときは無色透明ですが、空気に触れると赤褐色に濁り鉄サビを思わせる温泉となります。また、硫黄泉は同様に黄褐色の”湯の花”を沈殿させます。
このように温泉は、湧き出した後、次第に鮮度を失ってゆくものです。
温泉地ではよく温泉分析書をみかけますが、これは湧き出し口でのデータであり、時間が経つとともに泉質によっては効果が小さくなってゆきます。まして、大量の水で薄めたり、使用した温泉水をろ過、循環して再利用するとその効果は言わずもがなです。
できるだけ新鮮な温泉に入りたいものです。

All Right Reserved ©takion